アサーションって何?適切な自己表現で良好な人間関係を築こう

人間関係

こんにちは。yasunoです。

皆さん、職場で良好な人間関係を築けていますか?

職場では様々な性格、立場の人を接するため、意見が衝突するなど、その後の関係性がギクシャクしてしまうことも少なくないかと思います。

私もちょっとした発言で相手に嫌な思いをさせてしまったり、逆に相手に合わせ過ぎてしまい、疲れてしまうこともあります。

様々な性格、異なる意見の中で、どのようにすれば適切な自己表現ができるのか、そして良好な人間関係を築くことができるのかということについて書いていきたいと思います。

アサーションを意識して自己表現しよう。

皆さん「アサーション( アサーティブ)」って聞いたことありますか?

「言葉は聞いたことあるけど、良くわからないなぁ」といった方も多いんじゃないかと思います。まずは「アサーション」とは何かについて簡単に説明したいと思います。

アサーションとは?

アサーションとは「主張」や「断言」といった意味の言葉になりますが、ビジネス上では、「相手の立場や意見を尊重しながら、自分の意見、感情などを適切に表現すること」という意味になります。

これは自己と他者を公平に尊重することが前提となっています。

もともとは1950年代、米国で対人関係を改善させるための心理療法としてのカウンセリング技法として実施されていたもので、現在では日本でもアサーション・トレーニングとして教育、看護など様々な領域で活用されているものです。

アサーションを考えるうえでの、対人関係の種類は3つのタイプがあります。

  • 非主張的(ノンアサーティブ)・・他者を優先し、自分の意見を主張しない
  • 攻撃的(アグレッシブ)・・・・・自分本位の主張が強く他者の意見を否定する
  • アサーティブ・・・・・・・・・・他者も尊重しながら自分の意見も主張する

適切な自己表現を行うためには、相手の立場や意見を尊重しながら、自分の意見を主張するアサーティブな対応が求められます。

また、多くの人は状況や相手によって非主張的になったり、攻撃的になったりすることもあり、普段はアサーティブな対応ができていても、特定の状況で自分の対応がアサーティブでないことに気づき、自分の言動を意識して変えていくことが大切だとしています。

職場と家での対応が異なるとか、上司と部下で異なるとか、男女で対応が異なるということもあるかもしれませんが、意識して変えていきましょうと言うことですね。

参考(タイプ別の特徴)

非主張的
(ノンアサーティブ)
攻撃的
(アグレッシブ)
アサーティブ
引っ込み思案 強がり 正直
卑屈 尊大 率直
消極的 無頓着 積極的
自己否定的 他者否定的 自他尊重
依存的 操作的 自発的
他人本位 自分本位 自他調和
相手任せ 相手に指示 自他協力
承認を期待 優越を誇る 自己選択で決める
服従的 支配的 歩み寄り
黙る 一方的に主張する 柔軟に対応する
弁解がましい 責任転嫁 自分の責任で行動
「私はOKでない、あなたはOK」 「私はOK、あなたはOKでない」 「私もOK、あなたもOK」

出所(平木典子著「アサーション・トレーニング」を元に作成)

DESC法を活用したアサーション・トレーニング

では実際に、アサーティブな対応とはどのようにすれば良いのでしょうか。自分のこれまでの考え方や価値観、性格的な部分にも関係するので、なかなか難しい部分もあるかと思います。

そこでアサーティブな対応力を向上させるための DESC法(デスク法) というトレーニング法がありますので見ていきましょう。

DESC法とは?

DESC法(デスク法)とは、適切に自己表現しながら、相手の合意を得ていく方法で4つのステップで構成されています。

それぞれの英語の頭文字を取って「 DESC法 (デスク法) 」 と呼ばれています。 このDESC法 を使うと柔らかく自己主張を行うことができます。

  • Describe(ディスクライブ)【描写】・・・状況を事実に基づいて客観的に描写する
  • Express(エクスプレス)【表現】・・・状況に対しての自分が感じていることを、主観的に説明する。
  • Specify(スペシファイ)【提案】・・・解決案、相手に望む行動を具体的に提案する。命令や支持ではない。
  • Choose(チュース)【選択】・・・提案したことに対する結果を考えたうえで選択肢を示す。

では事例として「先輩に急に残業になる仕事を頼まれる」状況が起きた場合を当てはめてみましょう

(先輩)

急ぎで悪いけど、この資料を今日中にまとめてくれるかな?

(私)

【D描写】 今、仕事が立て込んでいて、今日も残業になりそうです。

【E表現】 今すぐ取りかかれないですし、他の人にお願いできないでしょうか?

【S提案】 明日でもよければ、今の仕事が片付いてから取り掛かります。

【C選択】 他の人にお願いしていただくほうが早くできると思いますが、明日以降でよければ、私も手が空き次第お手伝いします。いかがしましょうか?

相手のことも考慮しながら、自分にできることを提案し選択肢を示します。

状況によっては順番は変わっても構わないので描写、表現、提案、選択の4つを意識することが大切です。

ちなみに非主張的と攻撃的な対応になると

  • 非主張的(ノンアサーティブ)な対応

(先輩)急ぎで悪いけど、この資料を今日中にまとめてくれるかな?

(私)あ、はい。わかりました。(今日、立て込んでいて残業なんだけどなぁ。けど先輩から言われたし仕方ないなぁ)

  • 攻撃的(アグレッシブ)な対応

(先輩)急ぎで悪いけど、この資料今日中にまとめてくれるかな?

(私)今日は無理ですよ。仕事が立て込んでいてとてもじゃないけど出来ません。

非主張的な対応は、頼まれたら断らず相手を立てた行為ですが、このような対応ばかりとっていると、自分自身に負担がかかってしまいます。また相手もそのことが分かりませんので、自分の気持ちを伝えることが大切かと思います。

逆に攻撃的な対応は、自分の気持ちだけを主張して、相手の立場にたっていません。相手の立場にたって、何かできることを提案すると良いコミュニケーションがとれると思います。

円滑にコミュニケーションを取りながら仕事を進めるには、やはり「アサーティブ」な対応が一番優れているのではと思います。

まとめ

今回はコミュニケーションスキルのひとつ、アサーションについて書いてみました。

DESC法は日常的な状況のみでなく、関係者と交渉する場合や会議で自分の考えを述べる場合などでも活かすことができます。

とはいえ、すぐに実践できるほど簡単でもありません。

普段から意識しつつ、交渉の場や会議で発言する場合などは、DESC法に基づいた台詞を用意して活用してみてはいかがでしょうか。

①客観的事実の状況から、②自分の考えをのべて、③解決策を提案し、③相手に選択してもらう。

相手の立場や考えを意識するだけで、自分自身の発言が柔らかくなったりすることもあると思います。

逆に自分の考えを主張することが苦手な方は、自分の意見を発言することで逆に人間関係が良好になることもあるので意識して自己主張することも心がけてみてはいかがでしょうか。

私もDESC法を意識しながらも、特に次の2つの点に注意するようにしています。

  • 相手の立場にたつ
  • 伝えるべきことは伝える

この2点を意識していると、アサーションな対応に近づけるのではないかと思っています。

参考になれば幸いです。

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